旅先で、細長い楕円形のプールで泳ぎました。
片側の縁からは、ジェット水流が吹き出していて、アクアマッサージができるようになっています。
ジェットが出る箇所が4つあり、反対側の縁に向かって強い水流ができていました。
できるだけジェットの影響を受けないようにと、反対側の縁に近いところを平泳ぎで泳ぎます。
半分くらい来たところで、いつも縁まで流されてしまいます。足で縁を蹴って、泳ぎ直すこと数回。
真っ直ぐに泳ぎ切りたいものだと思うのですが、ジェットがきつくて毎回流されます。
ふと、流れの真ん中を突っ切ってみたらどうかと思いました。
流れの弱いところを行くのではなく、中くらいのところをしっかりと泳ごうと決意して泳いでみると、なんと、その方が泳ぎやすいのです。難なく真っ直ぐに泳ぐことができました。
さて、それなら、一番強いところではどうかと泳いでみると、これはやっぱり強すぎて流されます。
不思議なもので、強いところも弱いところも流されて、真ん中は流されないのです。
著作3冊目の執筆に滞在していた先では、内容にリンクした体験や気付きがたくさんありました。
次のテーマは、魂についてです。生まれてから終わるまでの、人生やその活かし方を書いています。
人生を生きるとき、困難や試練が訪れることがよくあります。その時、回避するのか、向かっていくのか、それとも中庸を行くのか。
仏陀は人生の中庸を説いていますが、単純に真ん中を生きなさいということではなく、ケースバイケースの中で中庸を見つけることが学びだと教えているのだと思っています。
プールの水流は、中庸がどのようなものかを教えてくれました。回避でも立ち向かうでもなく、波に乗ること。
試練の根幹を直視しようとすると、体力を消耗します。影響を受けないようにと避けると、かえって強く受け流されてしまう。
注意深く流れの真ん中を見ながら、ある程度の力を使って進めば、一番思うようにことが運ぶ。
中庸とは、単に両極の真ん中を意味するのではなく、両極のバランスを見ながら軸を保つことだと思いました。
合掌。
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